〜遠野の風だより〜 No.31

ありこ

2月の最終週は8名でボランティアに来てくださいました。
そのうちのYさんは、ピアノ奏楽の上手なかたです。
最近、小鎚第4仮設で「花は咲く」を歌いたいとリクエストがありまして、
ちょうどYさんが来てくださるので、「花は咲く」を練習してきて下さい、と
お願いしました。

「花は咲く」は、東日本大震災の復興を応援するために制作された曲です。
小鎚第4仮設では「この曲は難しいよ」といいながらも、歌いたいと言われます。
が、小鎚第7仮設では、この曲がテレビから流れてくると「チャンネルを変える」と
言われる方があります。
歌詞の中に、懐かしいあの町を思い出す、愛おしいあの人を思い出す、があります。
辛い思いが蘇ってくるのでしょう。
なので、小鎚第7仮設では、まだ「花は咲く」は歌えません。

さて、小鎚第4仮設では、ボランティアさんの(仮設の方とどう接すればいいのか、
どんな話をすればいいのか)という不安を、あっという間に吹き飛ばすくらいに
元気なおばちゃんたちがいて、東北弁をまくしたて、楽しい話でボランティアさんを
和ませてくださいました。
一通り話し終えたら、ストレッチ体操で身体をほぐし、Yさんのキーボード奏楽とリードで合唱です。
リードが上手だと、声も大きく出るし、初めての曲の「花は咲く」も難なく歌うことが
できました。
また「花」と言う曲は、いつも二部合唱するくらいにお得意な歌です。
この日、仮設に住む元音楽の先生に初めて指揮をしていただき、「花」を合唱しました。
指揮者は照れながらも、しっかりと指揮してくださり、いつもと違ってみなさん、
張り切って楽しくうたいました。


もうすぐ3月11日です。
その前の週にお茶会と、お花をお配りする準備をしています。
すでに2月はじめから、仏教でいう3回忌法要をする方が増えています。
地域ごとに記念会もあるようです。
この2年間が、長かったのか、短かったのか。復興はまだ見えません。
仮設住宅の期限が、2年延長されました。

過去の記事