~オリーブの香り~No150 『ノーバディーズ パーフェクト(Nobody's Perfect)』

Shin1

図書館の絵本コーナーで懐かしい絵本を見つけました。『おかあさん すごい!』という絵本です。子どもたちが小さい頃よく読み聞かせた大切な1冊です。そうそう、この時期の私、「お母さんってすごいんだ(すごくなきゃいけないんだ!)」って思っていました。家事をこなし、仕事をし、子ども達のことを何より大事に考え、いつも優しく笑顔でいるスーパーウーマンそんな風にいる存在だと、そしてそんな風に私もなるのだと。だからこの本を見つけたとき、そんな内容を期待して手に取ったのでした。

でも絵本のお母さんは苦手なことがいっぱいあったのです。そしてそこが楽しかった!へんてこな形のお握りしか握れなかったり、子守唄を知らないところなんてクスッと笑ってしまいます。完璧な子どもなんていないように完璧な親だっていないのですよね。だから、その時その時のベストを尽くせばいいんだぁ~、なんてしみじみ思ったものでした。

[ママだって一人の未熟な存在。子どもたちによって少しずつママになっていく。どんどんキャパシティーが広げられていく。いつまでも完璧にはなれないけれど。『完璧なママなんてきっといない』より引用。]

いまだに、人に「手伝って」「助けて」ということが苦手な私。だから、自分の出来ないことを棚にあげて、出来ないことを他人のせいにして責めてしまう未熟な私。裁縫が苦手、アイロンが苦手、上手に人にお願いすることが苦手、苦手はいっぱいあります。でも、きっと人と比べず、自分が与えられたタラントンに応じて生きていくことが自由になれる道なのかもしれません。新しい生命を迎えるにあたって親になることに力み過ぎないようにと初心を思い出させてくれた絵本との出会いでした。

それぞれの力に応じて、一人には五タラントン、一人には二タラントン、もう一人には一タラントンを預けて旅に出かけた。(マタイ25:15)

by Y.S.

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