〜オリーブの香り〜No169  『平和を求めて』

Shin1

7/26オリーブの香り YSさんの『平和への想い』に繋がって

今日は8月9日、長崎、原爆の日。そして平和を希求する夏。
私たちは、被爆者や遺族また多くの戦争犠牲者の声に耳を傾け、その悲しみ・痛みを自分の痛みとし、共に行動しようという呼びかけに何かしら応えていきたいと思います。

今年の、広島平和宣言の中で、松井広島市長は次のように述べました。
「当時16歳の女性は『家族、友人、隣人などの和を膨らませ、大きな和に育てていくことが世界平和につながる。思いやり、やさしさ、連帯。理屈ではなく体で感じなければならない』と訴えます。当時12歳の男性は『戦争は大人も子どもも同じ悲惨を味わう。思いやり、いたわり、他人や自分を愛することが平和の原点だ』と強調します。

辛く悲しい境遇の中で思い悩み、『憎しみ』や『拒絶』を乗り越え、紡ぎ出した悲痛なメッセージです。その心には、人類の未来を見据えた『人類愛』と『寛容』があります。

人間は、国籍や民族、宗教、言語などの違いを乗り越え、同じ地球に暮らし一度きりの人生を懸命に生きるのです。私たちは『共に生きる』ために、『非人道性の極み』、『絶対悪』である核兵器の廃絶を目指さなければなりません。そのための行動を始めるのは今です。既に若い人々による署名や投稿、行進など様々な取組も始まっています。共に大きなうねりを創りましょう」

広島の子どもはこう言います。
「つらい出来事を、同じように体験することはできないけれど、
わたしたちは、想像することによって、共感することができます。
悲しい過去を変えることはできないけれど、
わたしたちは、未来をつくるための夢と希望をもつことができます。

平和はわたしたちでつくるものです。
身近なところに、できることがあります。
違いを認め合い、相手の立場になって考えることも平和です。
思いを伝え合い、力を合わせ支え合うことも平和です。
わたしたちは、平和をつくり続けます。」(2012年「平和への誓い」から)

教皇ヨハネ・パウロ2世は、広島で発した「平和アピール」の中でこう述べました。
「神を信じる人々に申します。
われわれの力をはるかに超える神の力によって勇気を持とうではありませんか。
神がわれわれの一致を望まれていることを知って、団結しようではありませんか。
愛を持ち自己を与えることは、かなたの理想ではなく、永遠の平和、神の平和への道だということに目覚めようではありませんか」(1981年2月25日「平和アピール」から)

キリスト教、仏教、神道等宗派を超えた集まりである「広島・長崎宗教者平和会議」は、今年このヨハネ・パウロ2世の「平和アピール」を行動の基盤としてもう一度学びなおし、更なる取り組みを開始したといいます。

高齢被爆者の方で一度「語り部」をやめていた方が、今の状況はとても危機だと立ち上がり、『語り部』を再開したと聞いています。

こうして多くの呼びかけがあります。どんな小さな取組みでも良いのです。今、何かを始めましょう。「荒れ野で叫ぶ者の声がする。『主の道を整え、その道筋をまっすぐにせよ。』」(マタイ3:3)

by とうちゃん

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