〜オリーブの香り〜No175『ありがとう、そして少しだけさようなら』

Shin1

「天の下では、何事にも定まった時期があり、すべての営みには時がある。生まれるのに時があり、死ぬのに時がある。(伝道の書3:1~2)」

先月末に地上での旅路を終え天国へと召された姉妹の葬儀に参列いたしました。Y姉の人柄が偲ばれるような柔らかい日の間に包まれたような暖かい式でした。

Y姉とは息子を育てる母親として、そして世代の近い友人として折に触れてお話しすることがありました。物腰が柔らかく、静かな微笑を絶やさない姉妹は、大変な育児を経験しているはずなのに怒っている姿を想像できないほどに優しいお母さんでした。そして子どもから片時も離れられない心配性のお母さんだったことを覚えています。そんな姉妹でしたので、病気を患ったことで周りには計り知れないほどの不安や恐れに支配された時期もあったのではないかと思います。それでも病気を経て姉妹はあの細い身体からは想像できないほど力強く「イエス様がベッドの下にいてくれて、私の重荷を担ってくれているので、私は安心して任せられます」と顔を輝かせて話しをしてくれたことがありました。また、身体が辛い時でも「礼拝に出たい」ということをよく話しており体調の許すかぎり電車を乗り継ぎ礼拝に駆けつけていました。姉妹と教会で会うと私が話しかける前に必ず「Yさんのこと祈っていますよ。元気な赤ちゃんを産んでくださいね。」と逆に励まされることが何度もありました。そんなとても敬愛すべき素敵な姉妹でした。

白を基調とした花に囲まれて静かに微笑んでいたY姉、その表情は全ての不安や恐れ、苦難から解放されて、神様のそばで安息を得ているように穏やかであり、「本当にお疲れさまでした。ゆっくり休んでくださいね。」と思わず声をかけてしまうほどに安らかな笑みを湛えていました。最期にご両親と一人息子のRくんと一緒に礼拝ができてよかったですね。さびしいですがまた会える日まで。

by YS

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