〜オリーブの香り〜No192『山々を仰ぐ~ミュージカル編』

Shin1

この年になって、将来の夢を打ち明けるのは少々照れ臭い話だが、晩年は横浜を脱して、長野のアルプスの山々を間近で眺める場所に生活拠点を移せたらと想像することがある。
このイマジネーションの出発点は、幼い頃に感銘を受けたミュージカルや映画、またアニメや小説の影響力が大きく、他の様々なことが成長しても、それだけは10歳の心に戻って取り出せる。何しろ傑作と言われる作品はリバイバルするわけで、多少手を加えたものになっていても『復活』して蘇り、何度も胸踊る気持ちにさせてくれる。

新年を迎えると、私はこの復活作品を鑑賞することにしている。
今年は劇団四季のサウンドオブミュージックを見てきた。

世界中で愛されている『ドレミの歌』。学校唱歌で取り上げられる『エーデルワイス』。ヨーデルとして広く知られている『ひとりぼっちの羊飼い』と、誰もが一度は聞いたことがある歌が、劇中音楽として演奏される。

『目を上げて、わたしは山々を仰ぐ。わたしの助けはどこから来るのか』詩篇121章1節。
中でも最も好きな場面...朝のお祈りの後に、修道女達がスイスの山を見上げて歌う『アレルヤ』。

また歌だけではなく、神さまのみことばが台詞に生かされ、客席から舞台に向かう眼差しは、礼拝の十字架を見上げる思いにもなる。

~神様がドアを閉められるときは、窓を開けておいてくださる~
マリアの放つ台詞は、聖書の中に生きている。
『あなたがたを襲った試練で、人間として耐えられないようなものはなかったはずです。神は真実な方です。あなたがたを耐えられないような試練に遭わせることはなさらず、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えていてくださいます。』コリント10章13節。

10年振りくらいのサウンドオブミュージックの鑑賞を終えて...

劇場は暗闇、舞台に射す光と共に主が現される。幼い頃に見聞きして魅了されたものは、主の愛。その背景に映し出される山々を、朝な夕なに眺めて暮らしたいと夢を持つ。

by MxM

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