~オリーブの香り~ No 249『放蕩息子、インドに行く』

Shin1

ハレルヤ!

私には2人の息子がいます。
年齢差14ヵ月、長男は保守的で心配性。
次男は怖いもの知らずの無鉄砲者。

ある時、幼い頃の2人は家の中で忽然と姿が消えてしまったことがあった。
血眼になって、何処に行ってしまったのか探していると、2歳の兄は押入れの中でスヤスヤと眠っていて、1歳の弟は屋根をつたい外壁にしがみついていた。
近所の人から自宅に電話がかかってきて、お宅のお子さん、家の外...信じられませんが、大きな昆虫みたいに壁にくっついてますと...寝室の窓から出てしまったのだ。

生傷絶えない弟の方は、救急車に何度乗り込んだことか...九死に一生の交通事故に遭い、前歯は上下全て失くしてもいる。腕を骨折しているにも関わらず、喧嘩を売られたと買ったら、複雑骨折に病名が代わり、次男のヒヤリとするエピソードは、社会人になるまで続き、学校に通わせていた時代の親子面談の帰路は、肩を落とし道の端っこをトボトボ歩く私だった。

2年前、次男は晴れて社会人になって、東京で自活するようになり、ようやく心配ごとは収束すると踏んでいたが、その年齢にあった警笛は鳴り止まなかった。

ある時朝早く、宅急便の荷物が届いた。
配達のお兄さんが一言!寝袋50個、テント30個お届けで〜す。
こんなのは序の口で、一人暮らしのワンルームに置けないものが次々と配達された。

そして最近、その次男からメールが送信された。
『母さん悪い、お金貸してくれ』だった。
加えて『俺、仕事で一年インドに行くことになった』。
会社がデリーに支社を開設するということで、自己推薦で挙手して決まったと。
高校も大学も、いわゆるAO入試。コツコツと勉強して受験した記憶のない息子は、会社勤めしてもそうだった。
幾らかは会社が準備金を用意してくれるみたいだが、貯金ゼロの息子にとって、インドでの生活は不安が募るのだろう。

礼拝メッセージでは、何度も放蕩息子のたとえ話を聞いてきた。

我が次男は正に来週、親からお金を借りて、インドに旅立つ。
一年後、果たして私は、様々な経験をした息子に走り寄って、よく帰ってきたと、新品のスニーカーを履かせて、好物の鶏の唐揚げを作って待ち構えるのだろうか?

聖書を読んで、本当のところ疑問が残る箇所を、主は私に一番分かりやすく体感させてくださる。インドのデリーと言えば、空気が非常に汚れていて、水は全てまともに飲めず、摂氏50度近くまで気温も上がり、犯罪も多発する場所だ。
デリーの街で、主の導きが次男にあることを祈る。

by MxM

過去の記事