今週の一面『「恵みの源である主に」 申命記8:11-18』12/1

Shin1

◆モーセはイスラエルの民に対し、「注意しなさい」と注意を促す言葉を語り、この内容が大切であることを強調しました。40年の荒野の旅を通して、何を忘れないようにするのか、何を覚えておくのかを明確に語ったのです。主の命じられた戒めを守ること、主がイスラエルの民を訓練されること、その先にある主が与えてくださった良い土地があること、これを思い起こし礼拝をすることを語りました。(8:1-10)

◆11節では「注意しなさい」と語っています。何を注意するのでしょうか。それは、「あなたの神、主を忘れることのないように」ということです。主が与えてくださったその土地に入り、永住していくなかで、生活の豊かさを体験していきます。その結果、彼らの心におごりが発生し、主を忘れないようにと注意しているのです。「心のおごり」とは、17節で語られている「自分の力と手の働きで、この富を築いた」という考えです。

◆この「心のおごり」は、今を生きる私たちの内にも起きてくるものです。様々なことがうまくいき、順調に物事が進んでいるとき、私たちは自分の力や働きを誇示することがあります。その結果、私たちは神を忘れてしまっていないでしょうか。そんな私たちにも、モーセは、はっきりと語っています。
むしろ、あなたの神、主を思い起こしなさい。富を築く力をあなたに与えられたのは主であり、主が先祖に誓われた契約を果たして、今日のようにしてくださったのである」(8:18)

◆私たちは、恵みの源である主から様々な力をいただいています。過去の功績や実績を通して自分自身に目を向けるのではなく、その力を与えてくださった主に心を向けていきましょう。主をほめたたえる、主を礼拝することが、主に心を向ける最善の方法です。

坂西恵悟

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