今週の一面『 「王様に選ばれる」サムエル記上10:17-27』4/18

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◆サムエルによる油注ぎを受けたサウルは帰途につきました。サムエルの言っていた通りの出来事を受け、サウルは心を新たにされていきました。しかし、サウルはおじに対して、自分自身に起きた出来事すべてを話したわけではありませんでした。王位については語らずに黙っていたのです。

◆サムエルは、ミツパに民を呼び集めました。王を選ぶにあたり、出エジプトから士師の時代に至るまでの神様の確かな守りと導き、恵みを思い返しました。それと同時に、民がこのような恵みをくださった神様を退け、王を求めていることを明確にしたのです。

◆くじによる選出は、旧約聖書でも新約聖書でも行われています。ここでのくじは、ヨシュア記で行われているものと同様に大きい単位から小さい単位に絞る方法が取られます。この方法によって、サウルは選び出されました。ここで大切なことは、くじによる選定ではなく、くじの前に「主のもとに」集まったことが大切だと考えます。新約の使徒たちの選出の時のように祈りがなされていたことは明らかになっていませんが、サムエルはくじに先立ち祈っていたのではないかと考えられます。つまり、方法ではなく、祈りをもって主の御心を求めて行っていくことが大切になるのです。

◆サウルは、くじによって選ばれました。彼の行動は、謙遜のように見えますが、謙遜ではなく、自信のなさの現れでした。民はそのサウルを「王様万歳」と喜び叫んで受け入れたのです。サムエルは民に王の権能について語りました。神に心を動かされた勇士たち、すなわち信仰者たちは主がサウルを選ばれたということを確信し、サウルについて行きました。一方で、ならず者たちは、サウルを侮り、ついていくことはしませんでした。彼らは、主の御心ではなく、自分自身の判断で行動していたのです。私たちは、主に心動かされる者となり、主の御心を求めていく者でありたいのです。

坂西恵悟

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