今週の一面 「主の良くしてくださったことを」サムエル記上12:20-25 5/9

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◆サムエル記上12章は、サムエルの告別説教とも呼ばれています。サムエル自身の生涯をすべての民の前で総括し、神様がイスラエルになさった御業を振り返り、民の誤った行動を明確に表し、彼ら真の神様に立ち返るよう語ったのです。

◆これまでの預言者たちも、イスラエルの歴史を振り返り、繰り返し語ったきました。主が、ご自分の民にどのように働かれたのかを思い起こさせるためです。神様がモーセを立て、イスラエルの先祖をエジプトの地から導き出された方であるということです。それにもかかわらず、民は主なる神様を忘れ、偶像を礼拝しました。それにより、シセラ、ペリシテ、モアブなどに、苦しめられたのです。士師の時代を終わりに迎え、アンモン人のナハシュがイスラエルに向かって攻めた時、彼らはこれまで、様々な脅威から救ってくださった主なる神様ではなく、人間の王を求めました。サムエルは、イスラエルの民が主ではなく、人間の王を求めたことを罪であると指摘し、主はそれでも、民の上に王を置くことを許されたことを説明します。そして、民に対して、主の律法を忠実に守るように勧めたのです。

◆詩篇103:2に、このような御言葉があります。
わがたましいよ。主をほめたたえよ。主の良くしてくださったことを何一つ忘れるな。(詩篇103:2/新改訳)

◆私たちの生活を振り返った時、どれほど主なる神様が私たちに良いことをしてくださっていたでしょうか。一方で、良いことをしてくださった神様に、私たちはどれほど応答することができたでしょうか。聖書は一貫して、心を尽くし、魂を尽くし、力を尽くして神様を愛するようにと語っています。これは、イスラエルの民だけでなく、私たちに対してもです。主の御業を思い返す時、悔い改めも生まれてくることでしょう。私たちは、私たちを愛してくださる主に忠実に、誠実に従うものでありたいのです。

坂西恵悟

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