今週の一面「待つことの難しさ」サムエル記上13:8-15a  5/16

Shin1

◆サムエル記上13章-15章は、サウルの戦いがまとめられています。サウルが王となったのは、30歳の時であるとされています。(新改訳第三版、口語訳) しかし、ヘブル語の原本では、その年齢の部分が欠けており、ギリシャ語訳の写本に30歳という数字が加えられています。ですから、正確な数字が明確になっていませんが、ヨナタンという戦士の息子がいることからも、その年齢に近いのかもしれません。

◆サウルは、ペリシテ人に対抗するために、兵を召集し戦いに備えました。ヨナタンがペリシテ人の守備隊を打ち破ったことがきっかけとなり、戦いが始まっていきました。しかし、ペリシテ軍はイスラエルの10倍以上の人が集まり、イスラエルは戦意を喪失してしまいました。

◆サウルは、このような中にあっても、サムエルの命令を守りました。(10:8) サウルの王様としての行動は、勇敢であり、責任感を持ち、サムエルの命令にも忠実に従っていたことがわかります。けれども、その約束の期日が終ろうとしている中で、次々と離脱していく兵たちを見て、サウルは動揺し、焦ったのです。そして、サウルは献身を表す和解の献げ物を献げたのです。焼き尽くす献げ物を献げ終わった時に、サムエルは到着したのでした。この光景を見たサムエルは、サウルを非難したのです。

◆サムエルが非難したのは、サウルが神様のことを求めなかったことでした。たとえ、7日間待ってサムエルが現れなかったとしても、サウルが行うべきことは神様の言葉を求めることだったからです。

◆私たちは、試練に直面する時、御言葉よりも自分の思いや感情を優先して判断してしまうことがあります。イエス様がゲッセマネで苦しみながらも神様の御心を求めたように、私たちも主のご計画を信じ、御心を求めて祈ることが大切なのではないでしょうか。

坂西恵悟

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