「ダビデとヨナタンの契約」サムエル記上20章 7/11

Shin1

◆サムエル記上の20章では、ダビデとヨナタンの友情の物語が記されています。この20章以降、ダビデはサウルのもとを離れ、逃亡生活を始めます。ダビデとヨナタンの深く結ばれた友情がありましたが、そこから離れなくてはならなくなったのです。

◆サウルは嫉妬、激しい憎悪と敵意をダビデに向けました。19章では明確にダビデを「敵」と認識しました。(19:17)しかし、ダビデは、ヨナタンをはじめ、サウルの娘ミカルや預言者サムエルの助けによって、難を逃れたのです。ここに確かな神様のご計画がありました。神様に油注がれた者とされていたダビデ。神様のご計画の中で、イスラエルの王への道を歩むことになるのです。

◆ヨナタンは、サウルがダビデを殺そうとしていることを知り、ダビデにその旨を知らせました。(20:35-)厚い友情で結ばれていた二人が、離れ離れにならなくてはいけなかったのです。ダビデとヨナタンは、別れる際に約束をしました。ヨナタンは、決してダビデを裏切らないということ、ダビデは自分が王様になっても、ヨナタンの家系を無くさないことを約束したのです。事実、サムエル記下には、ヨナタンの息子に対して、その約束を履行する箇所があります。(サムエル記下9章、21:7) ダビデとヨナタンの愛は、神様と人の関係で与えられている愛と同じものです。ですから、この2人は主の愛によって、互いに愛し合っていました。その愛によって、お互いの家のために契約を行ったのです。

◆ダビデとヨナタンの愛は、神様と人間との愛と同じ言葉が使われています。主なる神様が、私たちに対して与えてくださった永遠の契約は、決して無碍にされることはありません。その確かな希望をいただきつつ、歩んでいきたいのです。                    

坂西恵悟

過去の記事