Acts 29 (使徒行伝29章)を描いていく(1)

管理人

◆本日は、ペンテコステ(聖霊降臨)の礼拝です。ペンテコステとは、旧約聖書では「五
旬祭の日」のことです。ギリシャ語で五旬、つまり50日目ということですが、これは、
イスラエルの民の大きな祭日でありました。出エジプトと結びついた「過ぎ越し祭」
から数えて50日目、十戒が与えられた日、ユダヤ教誕生の日としています。あの出エ
ジプトの民に、荒野の生活において、人々が神と共に生きる手立てとして、神の律法
が与えられたのです。それは、また人間がお互い同士、神の民として共同に生きるこ
とができる。そのための神の御言葉でもありました。ここから、神による共同体の生
活がはじめて成立したのだと言ってもよいわけです。

◆新約聖書では、イエス・キリストの復活から50日目、聖霊が弟子たちに降って、復活
の証人として立てられキリスト教会が誕生した日です。この日は、「聖霊の祭日」と
言って良いと思います。それゆえにまた、「教会設立の祝日」「世界伝道開始の祝日」
でもあります。

◆聖霊は、色々な賜物を与えてくれますが、その最大の賜物は「愛」だとも言われてい
ます。つまり、聖霊は愛の霊として、わたしたちを他者と共に生かしてくれる神の霊
なのです。律法の完成は愛だとも言われていますが、律法が充分にできなかったこと
を、今や、聖霊が果たしてくれるわけです。こうして、ペンテコステは、「律法の祭」
から、「聖霊の祭」に変わったのです。

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