「経済時代」から「信仰の時代」へ

管理人

◆昨年末の「金融危機」が全世界を覆う中、急速な経済成長を遂げていたドバイでも、
バブルが崩壊している。世界一高いビル、世界一豪華なホテル、やしのかたちをした
人工島と話題に事欠かなかったが、ドバイ株式市場の機能はピーク時の3分の1となり、
原油価格の急落もあって、建設中のビルなどで工事中断が相次いでいる。

◆ドバイは海外からの出稼ぎ労働者が人口の8割を占める状態にあり、解雇されれば法
律上、同国を1ヶ月以内に出なければならない。再度、世界各地に散って行くわけだ。
バベルの塔以来、人間は同じ事を繰り返している。世界一高いビルというのはドバイ
の塔といわれているようで、バベルの塔といい間違いそうだ。バブルはバベルに通じ
る。

◆国内に目を転じても、前年度生産台数世界一となり2,2兆円の営業利益を得たトヨタ
自動車が、わずか一年で4500億円赤字に転落する。「世界一」というものが、もろく
も崩れ去っていく。

◆アラン・グリーンスパン前FRB議長が「100年に一度の信用の津波」と表現したが、津
波とは人間の責任が問われない天災であるが、今回の経済危機はまさに人災である。

◆もともとこれらは、過分なるものが平常なるものに戻ろうとする揺り戻し、あるいは
神の介入であって、「経済の時代」から「信仰の時代」への時となることを切に祈る。
創世記では、バベルの塔の物語に続いてアブラハムの物語が始まっている。信仰によっ
て一歩、歩み出した男の話だ。そこから、信仰の民族が生まれて行く。

(続く)

過去の記事