悩みの日にわたしを呼べ

Shin1

◆ヘレン・ケラー女史もそうでしたが、興味深いことに人一倍の苦難を経験し、その中で心から神を求めた人々は、炉でよく精錬された純金のように、光輝く勝利の人生を送っています。そして、多くの人々に勇気と力と希望を与えています。

◆クリスマスになくてはならない音楽として、ヘンデルの「メサイヤ」があります。「神が人類に与えてくださった最高の音楽」と言われる「メサイヤ」は、実はゲオルク・フリードリッヒ・ヘンデル(1685〜1759)の生涯の中で最もつらく苦しい時に誕生しました。彼は56才の時、脳卒中のため右半身が麻痺し、リウマチで不自由な生活を強いられるようになりました。その上、彼の絶大な支持者であったキャロライン王妃が突然亡くなり、失意と病気と貧困の中に陥っていました。

◆そんなある日のこと、イザヤ書53章の言葉がヘンデルの心に突然ひらめいたのです。彼の心の中に主イエス・キリストに対する信仰が炎となって燃え上がり、体を投げ出したままの姿勢でペンを執り、一気に「メサイヤ」を書きあげていったのです。24日間で完成をみた時、彼の目には涙があふれていたそうです。彼は「私は、天国が自分の目の前に広がり、神ご自身を見たような気がした」と言いました。

◆ヘンデルに苦悩の中で勝利の賛美をお与えになった神は、今日苦しみの中に沈んでいる者を救い、助けることがおできになるのです。「悩みの日にわたしを呼べ、わたしはあなたを助け、あなたはわたしをあがめるであろう」(詩篇50:15 口語訳聖書)

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