聖霊降臨 〜宣教する教会の誕生(1)〜

Shin1

◆ペンテコステの日。弟子たちの上に聖霊が降るという出来事が起こりました。「聖霊降臨」です。使徒言行録2章には、その時の様子、そしてその結果として生じたことが詳しく記されています。

◆ところで、私自身、また皆さんもそうではないかと思いますが、ペンテコステというのは「教会の誕生日」であるといわれてきました。そう思ってきましたが、数年前に教えられたことがあります。それはこのペンテコステの日よりも前から教会は存在していたという事実です。

◆教会のことをギリシャ語で「エクレシア」といいます。「神の民の集い(集会)」と訳していいかと思いますが、そうしたエクレシアそのものはイエス様の十字架と復活、そして昇天の時点において、すでに存在していた事実が福音書や使徒言行録の中に伝えられています。

◆ペンテコステの日に初めて「教会が誕生した。神の民の集いが始まった」というのは、間違っているとまでは言わないものの、不正確な表現のように思われます。

◆「弟子たちの上に聖霊が降り、一同は聖霊に満たされ、"霊"が語らせるままに、ほかの国々の言葉で語り出した」(使徒2:4)。
ここで重要なことは、さまざまな言葉を通して「福音が語られ始めた」ということです。言い換えるなら、聖霊降臨とは「宣教の開始」を意味する出来事だったのです。

◆それゆえに、ペンテコステとは「教会の誕生」というよりも「宣教する教会の誕生」を意味する出来事であり、弟子たちがこの世に向かって公に主イエス・キリストを宣べ伝える力が与えられ、その働きを直ちに開始した日であったのです。(つづく)

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