『 雷の子ら 〜 ヤコブ・ヨハネ 〜 (1) 』

Shin1

9/18分
◆イエス様には12人の弟子がいました。私たちの多くは、この12弟子について誤った先入観を抱いています。彼らは特別な人たちで、自分とは違うと思ってはいないでしょうか。欠点や弱さのある凡人たちでした。年齢的にもまだ若く、未熟でした。弟子たちの中で最も長生きしたヨハネは、たぶん高校2年生程度、つまり10代後半に弟子となった可能性が高いと言われています。ペテロも、イエス様と同年代であったのではないかと思われます。他の者たちも20代、もしくは30代初めごろだったようです。イエス様の弟子となったのは、若さだけが取り柄の、まだ世間知らずの若者たちだったのです。

◆イエス様はヤコブとヨハネの兄弟に、「ボアネルゲス」という別名を与えました。「ボアネルゲス」とは「雷の子」という意味です(マルコ3:17)。彼らは、非常にせっかちな性格の人物でした。怒りによって動いていたのです。

◆イエス様と弟子たちがサマリヤ人の一つの村に入って行った時、その村の人々は彼らを受け入れようとはしませんでした。するとヤコブとヨハネは歯ぎしりをして、「主よ、お望みなら、天から火を降らせて、彼らを焼き滅ぼしましょうか」(ルカ9:54)と言ったのです。

◆今風に言うなら、テロリストとなる可能性がとても高い人物と言えるでしょう。過激で、怒りにかられている兄弟だったのです。イエス様は、そのようなことを言うヤコブとヨハネを戒められました。怒りで働いては駄目だ、と言われたのです。イエス様は、そんな弟子を育て、用いられたのです。  (続く)
                         

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