「 心の狭い者も用いられる〜ヨハネの場合〜(1) 」

Shin1

◆ヨハネは兄弟ヤコブとともに「ボアネルゲス」(雷の子)の異名を取った人物です。ヤコブと同じように、その性格は火のようでした。さらに功名心や出世欲も非常に強かったのです。彼の母はイエス様のもとに来て、神の御国において一人の息子を主の右に、もう一人を左にすわされてくれと願い出た人でした。

◆さらに彼はイエス様の弟子という自負心が大変強い人物でした。彼は弟子ではない人が、イエス様の名前で悪霊を追い出しているのを見て、それを止めたのです(マルコ9:38)。すると、イエス様は「やめさせてはならない。わたしの名を使って奇跡を行ない、そのすぐ後で、わたしの悪口は言えまい。わたしたちに逆らわない者は、わたしたちの味方なのである」(マルコ9:39〜40)とおっしゃいました。

◆広い心で人をご覧になられていたイエス様とは対照的に、ヨハネは心の狭い、原則を振りまわす人物でした。確かに原則はとても重要です。しかし原則を立てる前に、その原則が何のためのものかはっきりさせることが大切です。イエス様は、私たちが原則を大きな視野で解釈して、多くの人々を幅広く受け止めることを願われました。

◆ヨハネは他人を受け入れる訓練ができていない偏った人物でした。しかし、イエス様に出会った後、彼は変えられました。彼は多くの人を受け入れる「愛の人」と変えられたのです。(続く)

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