今週の一面「『 ガラテヤ人への手紙 』について」② 1/19

Shin1

~恩寵のみという信仰~

◆ガラテヤの教会は、使徒パウロによって伝道された教会であったが、彼が去って後、パウロと信仰理解において甚だ違った立場の人たちが来て、パウロの述べた福音はまちがっているということを言った。その人達に対してパウロが書いたのが、このガラテヤ人への手紙である。

◆パウロの信仰とは、何か。それは恩寵(おんちょう)のみという信仰であり、エルサレム教会の人たち、いわゆる正統派(律法主義)と称する人達とは違った福音理解を持っていた。そこに戦わなければならない理由があった。

◆ガラテヤ人への手紙は、そういう意味で、パウロの信仰の戦いの背景というものをはっきりと覚えながら読んで行かねばならない。パウロは怒るときにははげしく怒っている。また、むちゃとも思える言葉で、はっきりと自分の意見を語る。

◆パウロはガラテヤ人への手紙で、ただちに叱責の言葉(1:6)を語る。こんなに早く彼らが恩寵のみという福音信仰から離れて律法主義に変わったのが不思議であり、残念でたまらないのである。「わたしたちがあなたがたに告げ知らせたものに反する福音を告げ知らせようとするならば、呪われるがよい」(1:8)と語る。ああ哀れな人よ、神よ彼らを助けたまえ。などと言えば、信仰深い人だと思われるが、パウロはそういうなまぬるいことは言わず、はっきり自分の意見を言う。この恩寵のみという信仰を私たちも持って歩みたいと思う。

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