〜オリーブの香り〜 No121 『女性宣教師ロティ・ムーンに思いをはせて』

ゆっこ

 私たちの教会には、水曜日の夜と木曜日の午前中だけ置かれる、不思議な献金箱があります。それは「世界バプテスト祈祷週間献金」、別名「ロティ・ムーン クリスマス献金」の箱です。この世界バプテスト祈祷週間は中国の伝道のために生涯をささげた女性宣教師ロティ・ムーンによって提案されました。

 ロティは1840年アメリカ・バージニア州で生まれました(この時日本は江戸時代、鎖国状態の時)。ロティは信仰をもち、外国伝道の幻を与えられ、真剣に祈ります。ついに1873年、33歳のロティはアメリカ・サンフランシスコから船で中国へ渡ります。

 中国登州で伝道を始めますが、想像以上の困難をきわめました。ロティはアメリカの外国伝道局に何度も何度も「もっと中国に働き人を送って欲しい」と訴え続けます。強い訴えに動かされ、アメリカ南部バプテスト婦人部は各地にある1500の婦人会に呼びかけ、その結果十分な献金と宣教師2名を送ることができました。

 ロティは70歳過ぎまで中国に仕えます。しかし1972年、ロティのあまりに弱った身体を心配した友人達が、看護婦と共にアメリカに向けて船に乗せました。その年の12月24日、神戸の港に立ち寄ったロティは静かに天に召されました。日本の法律に従って遺体は火葬され、本国に持ち帰られたのです。

 バージニアの彼女の墓には「死に至るまで忠実なる者」と刻まれています。
 この献金はルワンダ、カンボジア、シンガポール等の各働きのために送られます。

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