今週の一面「大晦日の夜」 12/28

Shin1

◆大晦日の夜、時計が12時を打つ前、TVではカウントダウンがはじまります。この時は、ふだん腕時計を見て、約束に間に合うか、列車は出てしまったかどうかを知るときの様子とはちがいます。

◆普段、私たちは時計にしたがって動くために、ある時間、ある場所に行くために時計を使います。しかし、大晦日の晩は、時間が全然違って感じられます。普段は、時計が円いため、その針は回ってもとの出発点にかえります。そのためそれを見ているわたしたちは人生においても、すべて繰り返すのだ、いつでも新しく出直すことができるという錯覚をもってしまいます。

◆しかし、一年の最後の晩には違った形で時間を経験します。時間は円を回るのをやめて直線にそって動き出すのです。わたしたちは、一生この時間の直線にそって生きてゆくのだと知らされます。わたしたちの人生は、ふつうの時計ではなく、砂時計だと悟らされます。

◆大晦日にわたしたちは時間の有限、人生の有限ということ、人生の各瞬間はユニークなもので、繰り返しができないこと、時間は戻ることなくいつか、その終わりがあることを感じます。

◆一方神は、聖書のみことばを通して、私たちに永遠の世界を垣間見させてくださっています。この事実をわたしたちは、大晦日の夜、聞き取りたいと思います。 

(石田政美)

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