◆クリスチャンの詩人である星野富弘さんが、「命一式」というすばらしい詩を書かれました。
「新しい命一式、ありがとうございます
大切に使わせて頂いておりますが
大切なあまり仕舞い込んでしまうこともあり
申し訳なく思っております
いつもあなたが、見ていて下さるのですし
使いこめばよい味も出て来ることでしょうから
安心して思い切り
使って行きたいと思っております」
◆私はこの詩を読んだとき、「使命」ということを強く感じました。星野さんは若いときに事故で首の骨を折って四肢麻痺になりました。そのような状況で口で筆をくわえて絵を描き、それに詩を添えるということを使命にしておられます。
◆使命という字は「命を使う」と書きますが、安心して思いっきり使っていくとき、「使命に生きる」ということにつながっていくのではないでしょうか。
◆31年間の主任牧師の職を退任し、76才からの協力牧師としての人生最終章。与えられた命をあまり大切にしすぎて、しまいこまずに、どんどん使いこめば、老いてなお自分らしい新たな味も出てくるのではないか。星野富弘さん(いや神さま)が言われるように安心して使っていきたいと思っております。
石田政美