今週の一面『老人よ、大志を抱け!』11/6

Shin1

◆「年寄りになることにコツはいらないが、年寄りでいることにはコツがいる」とゲーテが言ったのは、彼が83才の時のことだったと言われています。老いは自然的出来事ですが、老いを意味あることとするには、どういうコツがいるのでしょうか。それは各人が見つけていくべきものなのでしょうか。先日こんな言葉が目につきました。

◆「もういい年なんだから欲張らずにあきらめるのが肝要ですよ」と。そうでしょうか。私は77才の今、こう思うのです。「欲張らずにあきらめるからこそ、人は老いこむのだ」と。

◆もちろん何について欲張るのかが問題ですが、「キリスト・イエスにおいて上に召して下さる神の賞与を得ようと努めている」(ピリピ3:14/口語訳)姿勢を保つことは、周囲や後に続く者たちを鼓舞することになるのではないでしょうか。

◆ヨシュア記14章に出てくるカレブという人は、とっても刺激的です。彼は85才でしたが、「私の今の力は、戦いにも堪えることができます」と言い、「この山地を私にください」と願っています。恐ろしげな巨人の住んでいるユダの山地で最も高い所にある難攻不落の町へブロン、神が45年前カレブとその子らに約束した山地を!」と言っているのです。

◆クラーク博士をもじって言えば、「老人よ、大志を抱け!」です。自分に乗り越えるべき山がある限り、人は老いないと言われます。大志を抱き、乗り越える山をめざして歩む年配者のいる教会は幸いなるかな。

石田政美

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