今週の一面『アブラムの召命』 1/1

Shin1

新年明けましておめでとうございます!本年もよろしくお願い申し上げます。

創世記12章において、神様からアブラムに一つの召命が与えられます。「主はアブラムに言われた。『あなたは生まれ故郷、父の家を離れて、わたしが示す地に行きなさい。』」(1節)。これは、単なる会社の辞令のようなものではありません。自分の生まれ故郷や住み慣れた地を離れて、どこかも分からない神様が示される地に向かって出ていく、ということはもしかしたら、もう二度と戻れないかもしれない。親しい人たちと会えなくなってしまうかも知れないのです。
アブラムの心境はどうだったでしょうか。もしかしたら、「神様、それは困ります。私には家族が大勢いるし、家畜も沢山います。引越が大変だから嫌です。」あるいは、「私はこの土地がとても気に入っています。友達も皆良い人です。だから、どこにも行きたくありません。」等と思ったかも知れません。しかし、「アブラムは、主の言葉に従って旅立った」(4節)のです。
 召命とは、神様からの召しに命をかけて従うことです。そして、それは、人柄や能力を問いません。また、アブラムがハランを出発したとき彼は75歳であった、と聖書に記されていますように、年齢も問いません。何歳であっても新しい人生を歩むことができる。それは本当に素晴らしい恵みではないでしょうか。
 アブラムたちは、神が示されたカナン地方に入りました。しかし、そこにはカナン人(異教の民)が住みついていました。アブラムの期待と現実は全く違っていました。「話が違うじゃないか」と思ったかも知れません。しかし、そんなアブラムに神様は語りかけます。「あなたの子孫にこの土地を与える」と。
そして、新しい土地に来て、ショックを受けたアブラムでしたが、そこで彼がまず行ったことは、自分たちが住む家を作るのではなく、生きていくために必要な井戸を掘ることでもなく、主なる神に礼拝をささげるための祭壇を築くことでした。彼の心の中には不安や疑いや迷いがあったかも知れません、しかし、それでも神様への感謝と応答である礼拝を一番大切にしたのです。
2017年、私たちもこの礼拝を、他のどんなことよりも大切にし、共にささげて参りましょう!

松﨑 準

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