今週の一面『聖霊降臨 - 宣教する教会の誕生』6/4

Shin1

◆「五旬節の日が来て、一同が一つになって集まっていると、突然、激しい風が吹いてくるような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。」(使徒2:1〜3)

◆「風」、「音」、「炎のような舌」など、ここには聖霊降臨の出来事が聴覚や視覚など五感に感じられる経験として描かれています。

◆そして、その結果として人々の上に生じた現象が記されています。「すると、一同は聖霊に満たされ、"霊"が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。」(4節)聖霊は、いろいろな言葉を語る能力を弟子たちに与えたというのです。それは一つの奇跡的な現象であったといえましょう。

◆しかし、ここで重要なことは「弟子たちがほかの国々の言葉で話しだした」という不思議な出来事よりも、そうしたさまざまな言葉を通して「福音が語られ始めた」ということこそ肝心なことなのです。言い換えるなら、聖霊降臨とは「宣教の開始」を意味する出来事だったのです。

◆それゆえ、ペンテコステとは「教会の誕生」というよりも「宣教する教会の誕生」を意味する出来事で、弟子たちがこの世に向かって公に主イエス・キリストを宣べ伝える力を与えられ、ただちに伝道を開始した日であったというべきでしょう。

石田政美

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