今週の一面「王を求める民」サムエル記上8章 3/14

Shin1

◆サムエルは、年老いました。彼は毎年、ベテル、ギルガル、ミツパを巡回してイスラエルを裁いていました。彼が年老いた時、彼の息子たちをイスラエルの裁きを行う者として任命し、ベエル・シェバに遣わしました。ベエル・シェバは、イスラエルの南部地方に位置しています。サムエルが年老いたことにより、サムエルは北部地域を、息子たちに南部地域を任せていきました。しかし、息子たちはサムエルと同様の道を歩まず、自分たちの利益を追求し、賄賂を受け取り、裁きを曲げていました。

◆イスラエルの民は、このような状況を受けて、王を立てて欲しいと求めました。サムエルが高齢となり、その息子たちの歩みが主の道を歩んでいなかったからです。サムエルにとって、彼らの言動は悪と映りました。別の聖書の訳では「気に入らなかった」(8:6/新改訳)となっています。イスラエルを裁く者として用いられているサムエルの働きを否定するようなことだったからでしょう。サムエルは、主に祈りました。主は、民の言うことを聞き入れるように言われました。

◆イスラエルの民が求めていたのは、目に見える安心でした。彼らはサムエルを拒んだのではなく、主なる神様が治められることを拒んだのです。またもや、同じ過ちを繰り返します。神の箱に力があると勘違いをし、悔い改めたにもかかわらず、彼らは目に見えない主なる神ではなく、目に見える人間の王様を求めていったのです。出エジプトの時も同様でした。目に見える神を求め偶像を作りました。約束の地に着いた後もそうです。主なる神を捨て、他の神々に仕えていました。

◆改めて、私たちは自分自身に問いたいのです。あなたは、神に信頼して歩んでいますか。私たちは、このイスラエルの失敗から学んでいきたいのです。

坂西恵悟

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