『 神様のご計画の深さ 』〜サムエル記上24章〜 8/8

Shin1

◆サムエル記上24章は、ダビデの逃亡劇の中でも有名な箇所の一つにあげられるのではないでしょうか。私が小学生の頃のCSでも取り上げられることのある箇所です。

◆ダビデをあと一歩のところまで来ていたサウルは、使者の言葉を聞き、ペリシテ人の方へと向かいました。ダビデは、サウルがペリシテ人と戦っている間に、エン・ゲディという場所へと逃げていきました。この場所は、岩山に囲まれた場所でありながら、水が豊富にあり、冬でも暑さを覚える場所でもあります。当時の人々にとっては、山羊や羊を飼うのに適した場所でもありました。いたるところに洞窟があり、深くまで伸びている洞窟や枝分かれしている洞窟、他の洞窟につながる洞窟など様々でした。ダビデは600人を連れていましたが、彼らが入るほどの十分な広さの場所だったのです。

◆ペリシテとの戦いを終え、再びダビデを追ってきたサウルは、ダビデたちが隠れていた洞窟へと来ました。そこでダビデは、主が油注がれた方、自分の主君に対して、命を奪うということは絶対に行わないことを表し、サウルの上着の端を切り取りました。サウルを襲うことは、主に逆らうことであると思っていたからです。

◆ダビデは、洞窟を後にしたサウルを追い、声をかけました。その後、洞窟内での出来事を説明し、自身が反逆者でも罪を犯すものでもなく、王に従順であることを伝えたのです。サウルは、ダビデの信仰の表明を聞き、ダビデの主張を認め、ダビデが王になり、王国が確立することを語ったのです。しかし、サウルはこのように語っていても、悪霊に支配され、ダビデを追う行為を繰り返しています。信仰への道、主の言葉に聞くことの難しさを、私たちはサウルを通して多く教えられます。

◆私たちは、不信仰になってしまった時、必ずしも悪い行いだけをするとは限りません。そこに、主が働いてくださり、私たちを主の器として、お用いくださることもあるのです。神様の御計画の深さを知ることができます。主は、信仰の言葉を用いられ、サタンに支配される人の信仰を正しい姿に戻される方であること、ここから知ることができるのです。

坂西恵悟

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