◆ヨセフの父、ヤコブ(別名イスラエル)は数奇な人生を歩みます。非常に人間的であり、同時に非常に信仰的な人でした。双子の兄と仲たがいをして、母方の伯父のところに逃げ、伯父にだまされ、好きだった妹でなく、姉と結婚させられ、その後、妹とも結婚します。今では考えられないことですが、灼熱の厳しい自然環境の下、女性は生存するため一夫多妻に甘んじざるを得なかったと考えられます。妻となった姉と妹は、自分たちの子どもを産み、さらに自分の女奴隷を夫に与えて、子を産ませます。4人の夫人が合計12人の男の子を産みました。これが「イスラエル12部族」の祖になります。

◆ヤコブは長い年月の後に、仲たがいをしていた兄と父イサクが住む土地に帰ってきます。ところが自分の12人の子どもたちの1人、末から2番目の息子が生意気で、兄たちに憎まれ、エジプトに売られたのがヨセフなのです。ですからヤコブ物語の後半は、このヨセフが主人公になります。大きく見れば、ヤコブ物語の一部です。

◆ヤコブは臨終の時、息子が思い悩むことのないようにと、確信をもって、「神はあなたたちと共におられる」(創世記48:21)と言ったのです。「神が共におられる」私たちひとりひとりと共に、私たちの家族と共に、私たちの教会と共におられる。イエスという名そのものが、インマヌエル  神が共におられる  ではなかったか。神が共におられることは最高のことではないか。神を信じる人すべてがこの幸いなことばを楽しむことを心から祈り、「ヨセフ物語」の説教を終わります。              

石田政美

ニューヨークタイムズ紙で絶賛されたという「羊飼いの暮らし」を読んでみました。
羊飼いは季節ごとに羊達を、山の中腹に連れていって放牧したり、毛を刈ったり、出産させたりするために麓に戻したりするそうです。
羊達は目が悪いですから移動する時に、かわいそうに川に落ちてしまったり、山と山の間の斜面にある洞穴(これが案外多いそうです)に迷い込んでしまい、見つからなくなってしまうことが少なくないようです。
しかし優秀な牧羊犬は、100頭ほどもいる羊達の中から、そのように道を外れてしまった羊を見つけ出し、元の道に連れ戻すそうです。ただそれは簡単なことではなく、その1頭にばかり気をとられていると、それ以外の99頭がバラバラになってしまう危険があるそうです。
「1人くらいいいか・・・」と思わずに心配して探し出してくれる神様。
聖書の詩篇23篇に書いてある「主は私の羊飼い」って本当ですね。

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by とと

今週の風景 No.545  

管理人
ヨセフ物語最終回でした。
最後のレンブラントの絵からの解説がとても興味深かったです。

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