「共に生きる」、或いは「寄り添う」とは、何と難しいことだろう。
善いサマリア人は、傷ついた人を見て「憐れに思い」介抱するのであるが、この「憐れ」の原語は「自分のはらわたがちぎれるくらい痛みを共にし」という意味だと、ある牧師が教えてくれた。私は、社会福祉事業に従事するものだが、「ケア」という言葉の原語も「悲しみを共にする」という意味だと学んだ。

しかし、同じように痛みを感じながら、傍らに寄り添うというのは中々できることではない。昔、私はある障がい者の方から「お前は健常者だから、差別者だ」と言われたことがある。当時私は、「ハンディキャップのある人たちと共に」ということを自分の信条とし、様々なボランティア活動をしていた時期だけにその言葉はかなり重く響き、ショックを受けた。
よく考えてみれば、私はその人になれないし、本当の意味でその痛さや辛さをわかっていないのだ。甘っちょろい、うすっぺらな同情や慈善といったものだとしたら、それこそ自己満足であり、差別だと言われたのだと思う。

私にとって、それは大きな学びであったけれども、人との関係や支援するということに対して臆病になったのも事実である。それ以来、どうしたら寄り添えるのか、共に歩めるのかと随分悩んできた。確かに、善いサマリア人のように「自分のはらわたがちぎれるくらい痛みを共にし」なんてことはとても難しい。我々だって良く「私の気持ちをわかってくれない」と言うではないか。

だけども、私たちは「祈り」を通して、その人の傍らに寄り添うことができる。教会員の方々を見ていてそう確信する。
神に祈ることで、神と私、神とその人の関係の中で、神様の癒しが生まれる。その人について励ましと癒しがありますようにと祈ることで、神様の癒しがその人にあるとすれば、それはとりも直さず自分への癒しもまたそこに生まれている。その大きな神の働きを通じて、共に神に癒され、励まされたもの同士として、私はその人の傍らに寄り添うことが許される。それは共に生きるものとして相手にも認められるということなのだろう。

「祈れ、祈るは力なり」。この言葉の意味をかみしめている。

by とうちゃん

今週の風景 No.458  

管理人
2月に入りました。
礼拝の中でJOYチャペルが誕生するキッカケとなった牧師のご子息(当時は小学校低学年くらいだったかな?大きくなってました)による証しがありました。

20160207_01.JPG

2016年2月7日 講壇の花  

hamu

2016-02-07 14.05.19.jpg

2016-02-07 14.05.27.jpg

今週の風景 No.457  

管理人
今日は武林兄による信徒メッセージでした。
パウロさんの本音はこうだったんじゃないのか?
的な見解が興味深かったです。

20160131_01.JPG

この年になって、将来の夢を打ち明けるのは少々照れ臭い話だが、晩年は横浜を脱して、長野のアルプスの山々を間近で眺める場所に生活拠点を移せたらと想像することがある。
このイマジネーションの出発点は、幼い頃に感銘を受けたミュージカルや映画、またアニメや小説の影響力が大きく、他の様々なことが成長しても、それだけは10歳の心に戻って取り出せる。何しろ傑作と言われる作品はリバイバルするわけで、多少手を加えたものになっていても『復活』して蘇り、何度も胸踊る気持ちにさせてくれる。

新年を迎えると、私はこの復活作品を鑑賞することにしている。
今年は劇団四季のサウンドオブミュージックを見てきた。

世界中で愛されている『ドレミの歌』。学校唱歌で取り上げられる『エーデルワイス』。ヨーデルとして広く知られている『ひとりぼっちの羊飼い』と、誰もが一度は聞いたことがある歌が、劇中音楽として演奏される。

『目を上げて、わたしは山々を仰ぐ。わたしの助けはどこから来るのか』詩篇121章1節。
中でも最も好きな場面...朝のお祈りの後に、修道女達がスイスの山を見上げて歌う『アレルヤ』。

また歌だけではなく、神さまのみことばが台詞に生かされ、客席から舞台に向かう眼差しは、礼拝の十字架を見上げる思いにもなる。

~神様がドアを閉められるときは、窓を開けておいてくださる~
マリアの放つ台詞は、聖書の中に生きている。
『あなたがたを襲った試練で、人間として耐えられないようなものはなかったはずです。神は真実な方です。あなたがたを耐えられないような試練に遭わせることはなさらず、試練と共に、それに耐えられるよう、逃れる道をも備えていてくださいます。』コリント10章13節。

10年振りくらいのサウンドオブミュージックの鑑賞を終えて...

劇場は暗闇、舞台に射す光と共に主が現される。幼い頃に見聞きして魅了されたものは、主の愛。その背景に映し出される山々を、朝な夕なに眺めて暮らしたいと夢を持つ。

by MxM

1 2 3

過去の記事